ONWARD Compé ’15 入選者インタビュー:三井弘子さん

みなさん、こんにちは!

3月13日~15日、フィラデルフィアのProject Bashoで開催されたONWARD Compéには、日本からも4名の作品が入選し、現地でのグループ展に参加されました。三井弘子さんは、その中で実際にフィラデルフィアまで来られた写真家の一人で、ゼラチン・シルバープリントによるモノクロ作品を展示。オープニングでは早速作品が売れ、また現地で開催されたワークショップにも参加されました。

今回は三井さんに、今回のONWARD Compé、Summitに参加された感想についてインタビューしました。

入選作品:

“A Mute Letter.”  by Hiroko Mitsui

“A Mute Letter.” by Hiroko Mitsui

“A Mute Letter.”  by Hiroko Mitsui

“A Mute Letter.” by Hiroko Mitsui


“A Mute Letter.”

   瞬間的に差し込む光は私たちの目をくらませ、物事を二つに分かち、立体感は蒸発し、
   きりりとした線を見せたかと思うと、もうその印象は曖昧になってしまう。
   目の奥に押された印のように、読むことの出来ない光景。


- ONWARD Compé、Summitの参加者や、展示を見に来られた方々との交流はいかがでしたか?

 Kobe 819 Gallery 野元さんよりお会いして早々、多くのことを教えて頂きました。展示空間の全ての作品に対し、ひとつの流れをみつけ、細分化して掛け方を考えていること。目線の動きのこと・・これから展示を見る時の観点が一つ変わりそうです。
 オープニングパーティーで「あ、この人と話したい」と、ふと話しかけた方が、なんと私の作品を購入してくださっていたのです。作品に込めた想いと同じようなことを感じてくださっていたことを聞き、大興奮! 電気的共振を経験させてくれる、写真の力について改めて実感しました。また後日、Project Bashoで出逢った地元の方達と寒空の下で食べた名物チーズステーキの味を忘れません。コンペティションという競い合う会の中でこんな温かい時間を頂けるなんて思っていなかったから…。人と人を繋ぐ“Basho”へ、感謝の気持ちでいっぱいです。

Photo by Hiroko Mitsui

Photo by Hiroko Mitsui

- 今回フィラデルフィアで参加されたイベントについて教えてください。

1. ONWARD Summit Lecture Series(本年度ゲスト審査員、Elinor Carucciによるレクチャー)
 会の最後に、どのようなシリアスなテーマの中にも幸せとユーモアを織り交ぜて話し心地よい空間としてくださったElinor氏の姿から、人を惹きつける写真の一要因として作者のパーソナリティーの反映があるのだろうかと感じました。

2. The Evolving Landscape of Photography Publishing(写真集作りに関するワークショップ)
 専門家の意見だけではなく、レビューを参加者全員で行うことにまず驚きました。こう見える、感じる。これが好き。プロもアマチュアもなく、感性だけで議論ができる時間は最高に楽しい時間でした。テクニカルな部分よりもまず、感覚的に作品を構成する一つ一つの要素を選んだ理由をきちんと提示できることが大切であることを学びました。

- 滞在中に一番印象に残った経験は?

 作品販売価格の設定について! 今回の価格は作者がそれぞれ提示したものだったのですが、私の設定は全販売作品の中で断然最安でした。自己の仕事への自信・責任、そしてそれを納得させるプレゼンテーション能力があってこそなのだと感じ、自分に足りていない持つべき“強さ”のことを思い知らされました。

Photo by Hiroko Mitsui

Photo by Hiroko Mitsui

- これまでに、日本や海外の写真コンテストにチャレンジした事はありますか? もしあれば、それらのコンペと比較したONWARD Compéの特徴を教えて下さい。

 日本、海外ともに挑戦を続けていましたが、これを期に海外での発表を主とすることを目標にしていこうと気持ちを新たにしました。それはONWARD Compéから受けた印象に依ります。「開かれている」という感覚。経歴・賞歴・ジャンル・言葉さえ越えて受け入れてくださる門戸の広さに感動しました。

- 今後の作品展開や、次の目標について教えてください。

 写真を始めてから5年。年に一度は国外に出て制作、そして発表の場を持てるよう務めてきたのですが、この展示を始まりとした今回の旅で、将来は日本を出てベースを国外へ移すことを目標に定めました。ビザを必要としない3か月スパンでの旅。国外で挑戦するとはそういうことではないと気付きました。まだ準備不足です。まずは人から必要とされる理由(スキル)、この地にいる理由。日本を離れる理由。整理しなくては! 写真集を作る上での教えは、自分を構成する事柄にも通じるのですね。伝えたいことを明確に、もっと多くの方との感覚の共鳴を持てることが私の幸せであり目標です。


三井弘子
千葉県に生まれる。
2010年の冬より一年間滞在したスウェーデンにて、写真を撮る行為に心を救われ、写真へ恩返しがしたいと思う。現在、国内外にて制作・発表を続けている。

私は特別な演出を求めない。そこに佇む人、そこに在るもの。一コマでも欠けてはならない時の欠片。
心を動かしてくれたひと時を実感と共に手渡し共有したい。
“なんと書いてあったかしら” 久しぶりに封書を読み返すような感覚を覚える。そんな写真を撮っていきたい。

www.mitsuihiroko.com

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